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  オニノゲシか或いはアザミの一種の葉についていたのはアザミヒゲナガアブラムシのようです。数匹の産仔雌虫がさらに多数の仔虫と一緒についていました。よく見ると1匹の産仔雌虫の腹の先端から仔虫が産まれたところでした。

 この時期のアブラムシは単為生殖期に移っていて、次々と自分と同じ遺伝子をもつ仔虫を産みます。いずれ寒くなるまでに何代も繰り返した後、雄・雌の仔虫を産む雌虫が現れます。その雄・雌の代で久しぶりの有性生殖を行うわけです。

 アブラムシの中には、天敵からの防衛のために兵隊アブラムシを産むボタンヅルワタムシのような種類も知られています。ボタンヅルワタムシはボタンヅルとケヤキの間で寄主変換をするタイプのアブラムシですが、ボタンヅルについている時期の1齢幼虫の一部に兵隊アブラムシが存在していて、兵隊アブラムシは1齢のまま短い生涯を終えるといいます。

 蜂や蟻のような社会性昆虫では一つの巣、コロニーがあたかも一つの個体であるような超個体として見なすことができるという説がありますが、このアブラムシたちも年間を通じた生活史を見てやっと1匹のアブラムシの一生を見るような感があります。個が犠牲になって全体を支えるという構造は、人間から見ると美談のような趣がなくもないですが、どうやら少し違うもののようです。070620

IMG_3864tas.jpg
































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無題
これまたすごい瞬間ですねー。
爆発的に増えるのにはそういうからくりがあったんですね!恐るべしアブラムシ!!

それにしても、1年というサイクルをどう捉えているのかなぁと思います。
代が替わりながら1年を捉えるというのはとっても不思議な気がします。
naturing 2007/06/25(Mon)23:12:39 編集
有性生殖と有性生殖の間の単為生殖
>これまたすごい瞬間ですねー。
>爆発的に増えるのにはそういうからくりがあったんですね!恐るべしアブラムシ!!
>
>それにしても、1年というサイクルをどう捉えているのかなぁと思います。
>代が替わりながら1年を捉えるというのはとっても不思議な気がします。

----アブラムシの一生というのは本当に不思議ですね。あんなに鬱陶しいくらい多くいるのに生活史は不思議に満ち満ちています!
【2007/06/26 02:33】
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