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先日、興味深い状況に遭遇しました。
結婚飛行を終えて女王アリになるはず?の大きな羽蟻が、働きアリと思しきたくさんのアリたちにモミクチャにされていました。脚や翅を四方八方から引っ張られ、もはや万事休すといった有様です。
羽蟻と働きアリとはクロクサアリなどケアリ属の仲間に見えましたから、一時的社会寄生のための巣の「乗っ取り」に絡んで何かがあったのではないか、と憶測しました。しかし、2つのアリの種名が分かりません。アリの種名同定は難しく、どれも同じに見えました。
※アリ類画像データ参照http://ant.edb.miyakyo-u.ac.jp/J/index.html
※アリ飼いのためのアリ知識ノート参照http://alinko.gozaru.jp/id0408a.htm
そこで「世界の自然観察BBS」http://splashrepublic.com/nature/kansatsu.cgiで伺ったところ、好蟻性昆虫研究者の丸山さんという方から、大きいアリの方がアメイロケアリ、小さい方がトビイロケアリであり、アメイロケアリのメス(結婚飛行を終えた羽蟻)がトビイロケアリの巣の乗っ取りに失敗したところであろう、と教えて頂きました。
ようやく合点がいきました。ケアリ属の仲間は一時的社会寄生といって、若い女王候補が、近縁種の巣に出かけていってそこの女王を殺し、巣を乗っ取る習性が知られています。この場合は、その「乗っ取り」に失敗したという状況なわけです。070624
※一時的社会寄生については、久保田政雄さんのHPにも非常に詳しく書かれている。http://ant.edb.miyakyo-u.ac.jp/BJ/antStory/AAAnt2.html
とっても勉強になりました。巣の乗っ取りがあるなんて思いもよりませんでした。
アリたちが巣の引っ越しをしている場面を子供の頃見ていたような気がしますが、これも、引っ越しではなく、略奪だったのかもしれませんね。
社会性のある生き物は意外と複雑な仕組みの中で生きているのかもしれませんね。
>とっても勉強になりました。巣の乗っ取りがあるなんて思いもよりませんでした。
>アリたちが巣の引っ越しをしている場面を子供の頃見ていたような気がしますが、これも、引っ越しではなく、略奪だったのかもしれませんね。
>
>社会性のある生き物は意外と複雑な仕組みの中で生きているのかもしれませんね。
>
----naturingさん、アリの世界も本当に複雑怪奇な世界ですね。いろいろな生き物がアリと関係を持っています。丸山さんという方も好蟻性昆虫を研究されている方ですから、それだけで相当量の研究テーマが見つかってしまうことを示しているのですね。
生齧りで私があと気になっているのはハチやハエなどの寄生昆虫の世界です。これもいろいろ調べると切りがないくらい奥が深いんでしょうね。実はまだまだ他に目を向けるといくらでも出てくるのかも知れません。
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