[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
南海のサンゴ礁に棲むチョウチョウウオやヤッコダイの仲間には、夏季に暖流である黒潮に乗って北上する個体がいます。紀伊半島、東海地方は言うに及ばず、関東沿岸海域すなわち千葉・茨城付近まで辿り着くものが相当数いるのです。暖かい間はそこに棲みついて普通に生活していますが、秋から冬にかけ水温の低下とともに死滅してしまいます。これを「死滅回遊魚」といいます。海水魚の愛好家の中には、これらを採集し飼育することに拘っている人もいます。なぜならば、結局死滅してしまう運命にある種類の魚たちを捕まえてしまっても生態系の多様性に与える影響は小さいからです。
よく似た例が蝶の世界にもあります。写真は、最近あちこちで目にするイチモンジセセリです。イチモンジセセリは南方系の蝶で、関東でいえば北緯37度以南、冬季の最低気温が摂氏2℃以上の地域に定着しているそうです。夏から秋にかけて生息数が増えてくると北上し、限界より北の地域でも見つけることが出来ますが、結局、冬の到来とともに死滅してしまうといいます。このような生活史をもっている蝶は他にウラナミシジミが知られています。蝶なので「死滅回遊蝶」とでもいったところでしょうか。
昆虫にしても魚にしても他の生物にしても、ある程度の移動能力をもつ生き物たちが分布域を広げていこうとする場合、いつもこのようなことが起きているのでしょうね。070827
▼糞を吸っている姿はセセリ科を始めとして多くの蝶種で見られる。
▼2匹で前後に止まっていたが、オス・メスのカップルなのかは不明。
>人気のなさはその辺が影響してるのですかねえ.
>わたしにとってはこの方がポイント高いのですが。
----仰ることが何となく理解できました。そういえば蛾って目つきが「円らな黒目」系ですものね。特にフラッシュを使用するとそんな感じですか。ちょっと黒目の形状は違いますが、シジミチョウの仲間なども独特の目つきが愛らしいですよね?
>セセリって地味なのが多いですよね~
----確かに地味ですよね。でもよく見ると意外に味わい深い仲間です。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
使用カメラ:
Canon S3IS/Canon S5IS/Panasonic FX07/RICOH R5/RICOH CX1