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ちょっと変わった蛾たちを集めてみました。
①チャハマキ♂・・・・翅の畳み方が変わっています。後翅が両脇に飛び出しているので、最初見たときは一瞬、何者なのか分からないくらいでした。
②ヨツスジヒメシンクイ・・・・非常に小さい蛾ですが、拡大すると名前通りに4本のスジがあり、青緑に輝く構造色が見えます。波打った触角も龍の髭のようです。
③カザリバの一種・・・・カザリバの仲間は似たような種類が多く、写真で同定できないものも多いようです。プレゼントのラッピングのような色模様がとても面白いと思います。
④ヒメマダラマドガ・・・・直立して止まります。腹側から撮ってみると、見事な服の裏地を見ているようで、粋を感じます。
▼左上より時計回りに、チャハマキ♂、ヨツスジヒメシンクイ、カザリバの一種、ヒメマダラマドガ。
先日、アブラムシは年間を通じて、やっと「1匹の虫の一生」が完遂するような感じがあるという話をしましたが、今日はアブラムシが他の様々な動物の餌になることで食物連鎖・食物網の下支えをしている、と感じられるような写真を並べてみました。
アブラムシたちは様々な捕食者から本当によく食べられています。何年か前に流行った「ピクミン・愛のうた」をふと思い出しますが、その歌詞はまるでアブラムシたちの悲哀に満ちた運命を歌っているかのようです。
♪引っこ抜かれて、あなただけについて行く♪
>「あなた」というのは蟻のことです。ヤノクチナガアブラムシなどは蟻に助けられて口吻を植物の茎に突き刺すようですから、引っこ抜いたり移動も蟻の意のままにされるのかも知れません。
♪今日も運ぶ、戦う、増える、そして食べられる♪
>「運ぶ」というのは有翅雌虫が自分の遺伝子を他の場所にある寄主植物に運んでいくこと、そして「戦う」というのはボタンズルワタムシの胎生雌虫から産まれた兵隊アブラムシが外敵と戦うようなこと、「増える」というのは胎生雌虫が単為生殖でバンバン増えていくこと、そして「食べられる」というのは他のいろいろな生物の餌になっているようなことになぞらえてみたらよさそうです。
▼左上より時計回りに、①タラノキにつくアブラムシとアリの共生、②ニワトコの花の上でニワトコヒゲナガアブラムシを貪るナミテントウ幼虫、③ケヤキの葉の上でボタンヅルワタムシを食べるナミテントウ、④ヒメカメノコテントウが交尾しつつ、セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシを食べて産卵のための栄養を摂っている図。
▼左上より時計回りに、①ハラビロカマキリ1齢幼虫も②ネコハエトリ♀もアブラムシを食べる。③葦の葉の上でモモコフキアブラムシがヒラタアブ類?の幼虫に食べられ、④ニワトコの葉の上でニワトコヒゲナガアブラムシがフタスジヒラタアブの幼虫に食べられる。
腰のくびれた2種類の昆虫を並べてみました。片や膜翅目、片や双翅目。
ヒメバチの仲間は寄生生活をするため、寄主に如何にスマートに素早く産卵できるかが子孫を残す重要なポイントになってきます。ヒメバチ類の産卵の様子は、その腰のクビレを最大限に使ったアクロバチックなものです。
▼ソメイヨシノの葉裏に産み付けられたヒトリガ?の卵に何やら腹の先をくっつけているヒメバチの仲間。寄主にしては小さ過ぎるので産卵しているようには見えないのだが、やはり産卵であろうか?仮にそうならば、孵化した幼虫は如何なる方法で成長を遂げるのであろうか?070513
▼クロフトモモホソバエ。この双翅目昆虫はヒメバチ類に勝るとも劣らない腰のクビレを持っている。それは如何なる理由によるのか?生物のひときわ特徴的な形態がその生活と無関係であるとは考え得ない。070516
この4種の昆虫はどれもカミキリに似ていますが、カミキリではありません。左上より時計回りにセボシジョウカイ、ツマキアオジョウカイモドキ、シロヒゲナガゾウムシ、アオカミキリモドキです。右下なぞはゾウムシの仲間だということです。
我が国には全世界のカミキリ3万種のうち1千種がいて、さらに一見カミキリに見えてしまうカミキリモドキ科、ジョウカイボン科、ジョウカイモドキ科のような昆虫もいるわけですから、同定もなかなか覚束ないはずです。
特によく似ているといわれるジョウカイボン科の成虫は肉食性(一部に草食性)、カミキリ科は草食性ですが、これは見ただけでは判別できません。一見して分かりやすい特徴としては、ジョウカイボン科と比べ、カミキリ科では触角の根元1節が他の節より太くしっかりしていることが多いといいます。しかしこれまた例外もあるようですから・・・・。
オニノゲシか或いはアザミの一種の葉についていたのはアザミヒゲナガアブラムシのようです。数匹の産仔雌虫がさらに多数の仔虫と一緒についていました。よく見ると1匹の産仔雌虫の腹の先端から仔虫が産まれたところでした。
この時期のアブラムシは単為生殖期に移っていて、次々と自分と同じ遺伝子をもつ仔虫を産みます。いずれ寒くなるまでに何代も繰り返した後、雄・雌の仔虫を産む雌虫が現れます。その雄・雌の代で久しぶりの有性生殖を行うわけです。
アブラムシの中には、天敵からの防衛のために兵隊アブラムシを産むボタンヅルワタムシのような種類も知られています。ボタンヅルワタムシはボタンヅルとケヤキの間で寄主変換をするタイプのアブラムシですが、ボタンヅルについている時期の1齢幼虫の一部に兵隊アブラムシが存在していて、兵隊アブラムシは1齢のまま短い生涯を終えるといいます。
蜂や蟻のような社会性昆虫では一つの巣、コロニーがあたかも一つの個体であるような超個体として見なすことができるという説がありますが、このアブラムシたちも年間を通じた生活史を見てやっと1匹のアブラムシの一生を見るような感があります。個が犠牲になって全体を支えるという構造は、人間から見ると美談のような趣がなくもないですが、どうやら少し違うもののようです。070620
5月20日に載せた紙魚(シミ)に続き、総尾目に属する昆虫、石蚤(イシノミ)です。この仲間は昆虫の中でも特に原始的な特徴を残しているといわれ、幼虫も成虫も姿の変わらない無変態です。
イシノミについては、私も見たのは初めてで、コンクリートの壁面などにいるとは思いませんでした。壁面を岩肌と見立ててコンクリートの気泡がつくった窪みに入り込んでいましたが、明らかに違う体色なので見つけることができました。数回、シャッターを切った後、全身を撮りたいので、小枝でつついて窪みから追い立てましたが、今度は止まらずに歩き続けるので、遮ろうとした瞬間、ピョンと跳ねて落下しました。なるほど、石蚤とはこういう由来があったのか、と合点がいったのでした。070620
▼全身はやはりシミに似ているが、シミより体高がある。
▼顔の先端に2つ並んだ大きな複眼、体表を覆う鱗粉。やはり他の昆虫とは違う。
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使用カメラ:
Canon S3IS/Canon S5IS/Panasonic FX07/RICOH R5/RICOH CX1