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PC上で何度も見ていたはずなのに気づきませんでした。ベッコウバチの仲間がクモを探しに来たものの、私のカメラに邪魔をされて立ち去るところを撮ったのだと思っていました。
よく見ると1枚目の写真では、ハチのすぐ近くに小さな芋虫がおり、2枚目の写真では、その芋虫にハチが腹端を接触させています。寄生するにしては芋虫が小さすぎるようにも思われます。しかしさらによく見ると、この芋虫の尾端には黒い棒状の突起がありました。どうやらこれはスズメガの幼虫だったのです。合点がいきました。スズメガの幼虫ならこの寄生蜂の卵を親バチのサイズにまで育てられるだけのボリウムになるはずです。
さてこのハチ、クモを狩るベッコウバチではなく寄生蜂だとするとヒメバチの仲間なんでしょうか?
・・・・ネット上で調べてすぐ解決はつきました。クロハラヒメバチといって、シモフリスズメやアゲハの幼虫に寄生するヒメバチに酷似しています。シモフリスズメの若齢幼虫をネット上で探せば、やはりこの芋虫に酷似しています。どうやら間違いなさそうです。クロハラヒメバチ、若しくはその近縁種が、おそらくシモフリスズメの若齢幼虫に卵を産み付けようとやって来たところの写真だということです。惜しむらくは卵そのものが写っていないことでしょう。
リンク先でもあるハンマー56氏のブログではクロハラヒメバチがシモフリスズメの幼虫と遭遇したものの、産卵することなく立ち去ったという記事が載っていました。http://plaza.rakuten.co.jp/hammeratsannda/diary/200608010000/
ハンマー56氏が撮影されたシモフリスズメの幼虫はこちらとは逆にかなり大きな幼虫でした。寧ろ幼虫は大きい方が寄生蜂にとっては都合良さそうに思えるのですが・・・・。070812
昨日、トビナナフシを初めて見ました。
トビナナフシの仲間は関東辺りでは、ニホントビナナフシ、ヤスマツトビナナフシ、シラキトビナナフシの3種が知られているようです。写真の種類は胸に赤茶の縦スジが入っているのでシラキトビナナフシということになります。ニホントビナナフシ、ヤスマツトビナナフシは本州、四国、九州、シラキトビナナフシは本州、四国に分布し、後者2つは山地性とされていますが、混生している地域もあり、分類の再考も必要だと言われています。
ナナフシの仲間はメスだけで単為生殖を行うものが多く、トビナナフシの類もほぼ同様です。ところが琉球列島では有性生殖をしていることが多いようで、そこがまた実に不思議です。以前、つーさんのブログでナナフシの交尾の写真を拝見したときは驚かされました。
▼擬態に自信があるのか、撮影に邪魔な葉を動かしても逃げずにジッとしていた。070814
一つの網の中にアシナガグモと銀色の小さなクモがいました。どうやらイソウロウグモの仲間のようです。
イソウロウグモの仲間は他のクモの網に入り込んで、おこぼれの獲物や網の主が食べないような小さな虫などを食べて生活しますが、イソウロウグモの種類によっては、脱皮や交接で油断している網主まで襲って食べてしまうことがあります。
さて自宅に戻って調べてみると、シロカネイソウロウグモといって、ジョロウグモ、オニグモなどの網巣に居候することが多い種類のようです。アシナガグモの網にいたのはやや珍しいケースでしょうか。手持ちの図鑑にはシロカネイソウロウグモが網主まで襲うとは記載されていませんが、ジョロウグモやオニグモなどの網主はシロカネイソウロウグモより圧倒的に大きいからかも知れません。この写真の網主であるアシナガグモとはそこまでの体格差はありませんから、今後どうなってしまうかは保証の限りではなさそうですね。070807
▼一つの網の中で対峙するアシナガグモとシロカネイソウロウグモ。
▼シロカネイソウロウグモの腹部は横から見ると帽子のような形をしている。
▼網主のアシナガグモ。水辺にもよく水平円網を張る。
オビガの記事に寄せて頂いたnaturingさんのコメントより気を良くして、今日はマルカメムシの幼虫と成虫です。
マルカメムシはクズなどの葉上で普通に見られる小さなカメムシですが、一見したところ、体高といい、隠れている後翅といい、半翅目というより甲虫目に見えるほどです。
ネット上で探すと、マルカメムシの共生細菌に関する興味深い記事が見つかりました。
http://column.odokon.org/archives/2007/0802_171507.php
人間の体内でも多くの共生生物が知られていますが、やはり生物の世界は密接に絡んだジグゾーパズル以上ですね。
▼まずマルカメムシの成虫。これを初めて見た人がカメムシの仲間だと思うだろうか?070722
▼これはマルカメムシの幼虫。これを初めて見た人がマルカメムシの幼虫だと思うだろうか?070807
▼マルカメムシに近縁のタデマルカメムシ。全身真っ黒だが、淡黄色の紋が1対ある。左右の複眼は赤い。070522
春、このブログによく登場したニワトコの木にも花外蜜腺がありますが、今日のはアカメガシワです。アカメガシワには、葉の表側、葉脈の元の方に2箇所の蜜腺があります。写真は2匹のアミメアリでしょうか、ちょうど蜜腺の恩恵に与かっているところです。070807
▼アカメガシワという名前の由来にも、芽が赤いから、という説と、花外蜜腺が赤目のように見えるから、という説がある。さて漢字で書くと、「赤芽柏」か、それとも「赤目柏」かということになるが、本当はどちらに由来するのか?
先日、近所で捕まえたニホンヤモリを暫くプラケースに留めておくことにしました。
そのヤモリの顔をクローズアップしてみると、虹彩には模様があります。この虹彩の模様は個体によって異なるので、人間の場合と同様、個体識別に利用できます。いわゆる「アイプリント」というヤツです。
さらに虹彩の穴が不思議な形をしています。波を打ったような形で、瞳孔の幅がグッと狭まった時は4つの穴が残る形状をしています。このような虹彩をもつのはヤモリの仲間全てではないようで、巷で人気のヒョウモントカゲモドキなどの瞳孔はただ細くなるだけのようです。
瞳孔の幅が極限まで狭まると穴が4つになることの理由を以下のように説明してある文献がありました。~被写界深度を広げるためには小さい瞳孔が必要だが、瞳孔が4つあるために明るさは4倍となる。つまり、より暗い場所で被写界深度を深くし得る~と。初めてその文献を読んだ時はなるほど、と思いましたが、あとでその説明には少し無理があるような気がしました。何故かといえば、小さい4つの瞳孔から得られた画像が果たして同じものになり得るか否か、という点に疑問を感じたからです。とすると、ヤモリは如何なる理由でこのような波形の瞳孔をしているのでしょうか?070806
面白かったのは、1匹のメスをめぐってオス2匹が争っている状況を見たときのことです。一方のオスがドスン!ともう一方のオスに体当たりしました。体当たりを食らったオスの方はエゴノキの実の上から真っ逆さまに落ちていき・・・・落ちていく途中、翅を広げて飛んでいったかどうかまでは分かりませんでしたが。虫の世界もなかなか厳しいようです。070802
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使用カメラ:
Canon S3IS/Canon S5IS/Panasonic FX07/RICOH R5/RICOH CX1