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この色とりどりのきれいな実は、昨年10月に撮ったノブドウの実です。
ノブドウは北海道から沖縄まで分布し、野原や林縁などに普通に見られるブドウ科の蔓性植物です。夏に同じブドウ科のヤブカラシに似た花をつけ、秋にはこのような実がなりますが、不味いので鳥獣はともかく人は食べません。
さてこのノブドウの実ですが、これらはどうやら「実」というより「虫瘤(ムシコブ)」になっていることが非常に多いのだそうです。「虫瘤」は別名「虫癭(チュウエイ)」ともいわれ、昆虫やダニ類が植物体に卵を産み付けたり、内部に侵入したりすることによって、植物体が変形したもの(瘤や塊やツブツブになる)をいいます。ノブドウの虫瘤には名前がついていて「ノブドウミフクレフシ」といい、「ノブドウミタマバエ」という蠅の一種のしわざです。ところがこのノブドウミタマバエというのが曲者で、夏場はノブドウに悪戯をしますが、冬場はウツギ類に「タニウツギメタマフシ」という虫瘤をつくる厄介者なのだそうです。
ノブドウの実の本来の姿はもっと小さくて黒っぽいのだという人がいますが、それによれば写真のものは殆どすべて「ノブドウミフクレフシ」だということになります。こんなに寄生されていてこのノブドウの次の世代が育つものなのか心配になってしまいます。かつてノブドウの実を「きれい」、「かわいい」と言って採ってきた妻が庭に撒いたところ、「何本かは生えてきたよ」とのこと。完全にノブドウミタマバエにやられっぱなしという訳ではないようです。061011
一週間前のように北西風が強く吹きましたが、午後からいつもの川の土手を歩きました。
今日の満足は強風の中を飛ぶノスリが撮れたこと。
今日の心残りはタシギがいるのに気づかずに目の前で飛び立っていったこと。それも2回・・・・。
強風に加え、短時間に限られた場所しか歩きませんでしたが、鳥の種数はぼちぼちでした。・・・・ハシブトトガラス、ハシボソガラス、ムクドリ、スズメ、シメ、ベニマシコ、カワラヒワ、アオジ、ホオジロ、カシラダカ、メジロ、シジュウカラ、ツグミ、モズ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、キジバト、ノスリ、タシギ、オオバン、バン、コサギ、ダイサギ、コガモ、オカヨシガモ、カルガモ、カイツブリ、カワウ 070202
今日は渡良瀬遊水地に探鳥に出かけました。自宅を出発する時には風が強いとは思わなかったのですが、現地に着くとそうではありませんでした。谷中湖で水鳥を数えているときも、葦原の一本道で小鳥を探している時も、鷹見台で猛禽を見ている時も、ずっと強い風が吹いていました。
それでも気温は上がったせいか、鳥種は四十を数えました。
・・・・ハシブトガラス、ハシボソガラス、オナガ、ムクドリ、スズメ、ベニマシコ、カワラヒワ、オオジュリン、アオジ、ホオジロ、シジュウカラ、ツグミ、ジョウビタキ、モズ、ヒヨドリ、タヒバリ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キジバト、ドバト、チュウヒ、ハイイロチュウヒ、トビ、ノスリ、ミサゴ、オオバン、アオサギ、ダイサギ、カワアイサ、ミコアイサ、ハシビロガモ、ヨシガモ、コガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、セグロカモメ、カワウ。
※これ以外にカラスの大きな群れを見ましたが、ミヤマガラスの群れの可能性が高いと思われます。
漫画週刊誌を殆ど読まない私が愛読する数少ないMANGAの一つに、士郎正宗の『攻殻機動隊』があります。「フチコマ」とは、そこに登場する小間使いのようなロボットたちの名称で、そのフチコマがハエトリグモにとてもよく似ています。気になってネットで調べたところ、やはりモデルはハエトリグモであるらしいことを記したサイトがいくつも見つかりましたので、ほぼ間違いないでしょう。
実際のハエトリグモもフチコマ同様に動きが実にコミカルで人間っぽい感じがします。カメラのレンズを向ければそれが気になるらしく、こちらの方を観察する様子が明らかに分かります。8つある単眼のうち、特に大きく自動車のヘッドライトのように見える前中眼といわれる2つには網膜が発達しているそうですが、我々のことを一体どのくらいハッキリと捉えているのでしょうか?
▼こちらの様子をうかがうネコハエトリ061026
昨年、私が出遭った生きものの中で一、二を争う奇怪さをもつ虫を紹介しましょう。
シロシャチホコの幼虫です。終齢幼虫ともなるとそれなりに貫禄も出てくるのですが、少し若い幼虫で、手足が長くて酷く華奢に見える前半身と、芋虫然とした後半身がまるでチグハグです。何かに似ているところがあるとしたら、上半身が人間、下半身が馬のケンタウロスでしょうか?しかし、こちらの方が圧倒的にグロテスクです。グロなものには比較的強い私も流石にタジタジです。この木杭の上を、時に前足を振り上げながら、芋虫にしては意外な速さで歩き回る様はエイリアンとしか言い様がありません。
シロシャチホコは山地性ですが、近縁種に平地性のバイバラシロシャチホコというのがあって、成虫では外見がよく似ていて見分けづらいようです。私がこれを見つけたのは平地の雑木林なので、場所からいって、バイバラの方かも知れないと思ったのですが、バイバラの幼虫は褐色です。シロシャチホコの幼虫は見事に黄色でした。061018
亥年にちなんで、イノシシ→ブタ→ブタクサ→ブタクサハムシとしましたが・・・・少し無理がありましたか(笑)。ブタクサハムシは北米原産の昆虫ですが、1996年に関東で初めて見つかって以来、全国に拡散中の帰化昆虫です。
そfれは果たして、是なのか非なのか?
生態系に有害なものは排除しようという考え方が主流ですが、生態系に有害か否かといってもこれまでと違った生物がそれなりの量で入ってきたとき、生態系は変化します。その変化の時間が短く急速か否か、これまでの自然の状態と比べて人間にとって望ましくないものとなるか否か、という2点が重要視されているようです。
何らかの理由で最近、侵入してきた生物が爆発的に増えた場合、それによって生態系は大きく変化しますから、出来るだけ駆除していくのは仕方ありません。したがってブラックバスのように在来種の魚を食い荒らし、漁業を脅かすような侵入者はやはり駆除すべきだと私も思います。逆に日本列島に帰化したのが古い時代の生物または在来種が最近になって数が妙に増えてきたという場合、生態系に何らかの変化を与えた我々の社会自体の変化を考え直した方がいいかも知れません。
「特定外来生物法」などでは、その目的自体、生態系の保護による生物多様性の確保、人の生命・身体の保護、農林水産業の健全な発展を通じて国民生活の向上、という3点が相反しています。結局、その落とし処=妥協点があの80種のリストだったということでしょうか?
▼オナモミの上で交尾しているブタクサハムシと別のお邪魔ムシのブタクサハムシです。061025
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使用カメラ:
Canon S3IS/Canon S5IS/Panasonic FX07/RICOH R5/RICOH CX1